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不倫をされた場合の示談書と離婚協議書について

更新日:2019年03月26日
不倫をされた場合の示談書と離婚協議書についてのアイキャッチ

配偶者が不倫をしていた。
 離婚を視野に入れているので示談や離婚協議などの話し合いをするべきだと思うのだけれど、示談書や離婚協議書を作るためにはどうしたらいいのだろうか?
 
 ここで配偶者の不倫による離婚に関する示談書や離婚協議書について詳しくみていきましょう。

示談書と離婚協議書

 ●示談書と離婚協議書の違い
  まず示談とは「裁判によらずに、民事上の紛争を話し合いで解決すること」をいいます。
  不倫の示談書(和解書・合意書と書かれることもあります)は、不倫を行った当事者が不倫を認めたことやいくら示談金を支払うかなど、話し合いで決まった内容を記録して、不倫の問題が解決した後に再び紛争が起こるのを防ぐための書面です。

  離婚協議書とは、協議離婚(夫婦での話し合いによる離婚)をする際に夫婦で話し合った内容や約束事を記録した書面です。

  つまりはどちらも話し合いの記録というわけですので、簡単に言ってしまうと題名が違うだけということになります。
  わかりにくければ、離婚をせず慰謝料などの示談をする場合は示談書を、離婚をする時は離婚協議書を作る…といった感覚で良いのではないでしょうか。

 ●離婚をするには示談書や離婚協議書が必要?
  恋人どうしが別れるようにただ離婚をするだけであれば、離婚届を提出するだけで離婚はできるので示談書や離婚協議書は必要ないと言えます。
  しかし、示談書があることによって不倫の事実の記録が残るため、離婚をしないのであれば配偶者が再び不倫をしないための抑止的な効果が見込めることや、再び不倫をされて離婚することになった場合でも示談書によって慰謝料の増額ができる可能性があります。

  また、離婚をする場合は(未成年者の子供がいる場合などは)子供の親権や養育費、財産分与、離婚をするにあたっての慰謝料などについての話し合いの内容を書面にしておかなければ、後々約束を守らなかった場合に口約束だけでは証拠となりません。
  
  このことから、不倫をされた場合はいずれにしても書面を作成する必要があると言えます。

  では、示談や協議離婚の話し合いはどのように進めていけばよいのでしょうか?

示談や離婚協議の話し合いの流れ

 離婚の話し合いのおおまかな流れは次のようになっています。
  ①離婚の合意
  ②離婚条件の話し合い
   ・親権は誰が持つのか
   ・慰謝料、養育費、財産分与、年金分割など金銭面はどうするのか
   ・子供との面会
  ③示談書や離婚協議書の作成
  ④離婚届の提出

 ここで大切なのは離婚条件の話し合いです。
 あらかじめ離婚後の生活のことをよく考えて、子供のこと、金銭面のことなどをリストアップしておいて話し合いに臨むと良いでしょう。
 特に金銭面については、例えば養育費の支払いが滞る、お金にルーズな配偶者だった場合は慰謝料などを支払わないといった可能性があります。
 
 離婚の話し合いの場では感情的になりうまく話し合いが進まないケースや、冷静に判断ができないようになっている場合は不利な条件を飲まされたりするケースがあります。
 示談書や離婚協議書の作成が済んでしまったら、簡単には修正することができない可能性があります。示談書などを作成する前に、話し合いの進め方や内容に不安がある場合は弁護士などに相談してみましょう。

 次に、示談書や離婚協議書の書き方についてみていきましょう。

示談書や離婚協議書に書くべき内容

 示談書や離婚協議書に書くべき内容はこれと言って決まっているわけではありませんが、次のような内容を盛り込むことになります。
 
 【示談書】
   ・タイトル
   (示談書・和解書・合意書など)
   ・合意した旨
   (「●●と▲▲は以下のとおり合意した」といった文面)
   ・不倫の事実関係
   ・不倫に対する謝罪
   ・慰謝料の詳細
   (金額や、いつまでに、どのように支払うかなど)
   ・誓約事項
   (今後一切会わないこと、誓約事項に違反した場合は違約金を支払うことなど、婚姻関係を続けていくために再度不倫が行われないようにするために記載する内容。そのため、離婚をすると決めた場合は記載する必要は無い。)
   ・求償権の放棄
   (不倫をされた場合、配偶者と不倫相手は「共同不法行為」を行ったことになるので、慰謝料は不倫をした二人で支払うことになります。仮に不倫相手が慰謝料を全額支払った場合は、求償権によって配偶者に対して本来負担すべき慰謝料額を請求することができます。しかし、離婚をしない場合に求償権を使って配偶者に慰謝料を請求されたら、家の財布からお金が出ていくことになるので慰謝料の意味がありません。そのため、不倫相手に求償権を放棄させて、その旨を記載しておきます。離婚する場合は記載する必要はありません。)
   ・守秘義務
   (不倫関係について第三者に話すことやインターネットに載せることは違法行為となりますので、そのことを認識させるために記載しておきます。)
   ・清算条項
   (「この示談書に書いてある内容以外、お互い債権債務はありません」といった内容を記載します。後々の紛争を防ぐために必ず記載しておいた方が良いでしょう。)

 【離婚協議書】
   ・タイトル(離婚協議書など)
   ・離婚に合意した旨
   (未成年の子供がいる場合)親権者(監護権者)の指定について
   ・子供の養育費について
   ・子供との面会交流について
   ・離婚慰謝料について
   ・財産分与について
   ・年金分割について
   ・公正証書を作成するかどうか
   (あくまで離婚協議書は「契約書」ですので、後から勝手に作成することも可能です。そのため、法律の専門家である公証人が当事者から離婚協議書の内容を聞き取り「公正証書」として公文書にすることによって、確実な証拠とすることができます。公正証書があれば、養育費などの支払いが滞った場合などに裁判所の判決が無くても強制執行ができるようになります。)
   ・清算条項

あくまでも“だいたいこういった内容を盛り込む”といったことですので、話し合いの中で他に取り決めがあればその旨記載しておくことになります。

話し合いをしないほうが良いケース

 通常、配偶者が不倫を行った場合は示談交渉をするのか、はたまた離婚協議をするのか、いずれにしても話し合いをすることになります。
 しかし、例えば配偶者からDVやモラハラの被害に遭っている人は、話し合いを持ちかけた際に危険が生じます。DVであれば暴力を振るわれて離婚することができないようにされたり、モラハラであれば「お前が悪いからだ」などと言われて離婚に応じてもらえない可能性が高いです。

 DVやモラハラを受けている場合は、話し合いの前に別居をすることを考えておいた方が良いかもしれません。
 通常の離婚であれば別居はマイナスに働く可能性がありますが、これらの場合は正当な理由があると考えられます。そのため、まずは別居をして話し合いに臨むことがベターなのではないでしょうか。

 しかし、素人判断で別居をするのは危険ですので、被害に遭わないために警察や女性センター、弁護士などに一度相談してみましょう。

弁護士に依頼するメリット

 自分が不倫をした側だった場合、罪の意識から相手方の請求を断れないといった事もあるのではないでしょうか。
 また、不倫をされた側も、どのように配偶者や不倫相手などに慰謝料の請求や示談書の内容を話したらよいのかわからず悩むことがあるのではないでしょうか。

 こういった場合は、費用はかかってしまいますが弁護士に依頼してみてはいかがでしょうか。法律のプロである弁護士に依頼すれば、やり取りを全て行ってもらうことができます。不安を無くし、先の人生も離婚にふりまわされないよう、綺麗に片付けることができるのではないでしょうか?

まとめ

 できれば不倫で離婚といったことは避けたいところですが、いつ自分の身にふりかかるかわかりません。
 もし、そうなった場合は後々自分が不利にならないよう、きちんと書面を作成して配偶者などに罪を償ってもらえるようにしておきましょう。間違いなく行うためには弁護士に依頼することが大切です。

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