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5分でわかる:女性の『再婚禁止期間』は何のため?誰のため?

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 離婚してから再婚するまでに、女性に法的な婚姻禁止期間があるのはご存知の方が多いと思います。(改定前の)民法733条では、「女は、前婚の解消又は取消しの日から6箇月を経過した後でなければ、再婚をすることができない。」と定められていました。
 なぜ、女性だけにそのような禁止期間があったのでしょうか。

民法の潮流

 2016年6月1日、離婚した女性の再婚禁止期間を6ヶ月から100日に短縮する、という民法改正案が参議院本会議で成立しました。短くなったとはいえ、やはり女性にだけ再婚禁止期間があります。

改正民法、どう変わった?

 具体的に民法733条をみると、「女は、前婚の解消又は取消しの日から起算して百日を経過した後でなければ、再婚をすることができない。」と、期間が6ヶ月から100日に変更されたことが分かります。

父親の存在はどこに

 そう、女性には、妊娠の可能性があるからこその禁止期間なのです。女性が離婚のすぐ後に再婚してしまうと、お腹に赤ちゃんがいた場合、父親が誰なのかがわからなくなってしまいます。そのため、女性にのみ課された制限なのです。

“嫡出推定”とは?

 そこで民法772条にて、“嫡出推定”という制度が定められています。簡単にまとめると、
・結婚してから200日後に生まれた子はその夫婦の子である
・離婚をしてから300日以内に生まれた子は前婚の子である
と推定される、ということです。
 しかしこれでは、前婚と後婚両方の夫婦の子であると重複推定される期間が生じます。

最高裁判所の見解

 父性推定の重複を回避するための再婚禁止期間でしたが、その期間は100日で十分判断が出来るとされ、遂に最高裁判所で、「100日を超える部分は違憲」だと判決が下されました。
 また、離婚時に妻が妊娠していないことが医学的に証明されれば、100日以内でも再婚できる、という条文も盛り込まれたのです。

赤ちゃん

本物の父親とは

 「再婚後300日以内に子どもが生まれた」「夫婦関係は破綻しており、不貞行為のあった他の男性との子どもが離婚後300日以内に生まれた」という場合、その子どもは自動的に前婚の夫の戸籍に入り、その夫の子どもであるとみなされてしまいます。
 この場合、実の父親である男性(前婚の夫ではなく、新しいパートナーのこと)に『認知』を求めます。認知をしてもらえば、その非嫡出子は戸籍に父親の名前を記すことが出来ます。
 認知が得られなかった場合は、前夫との子であるとして出生届を提出する必要があります。そうしなければ、その子は戸籍の取得が出来ず、無国籍になってしまいます。

終わりに

 なんとなく知っているような…そんな離婚後の再婚禁止期間を、法律的な側面からみていただけましたでしょうか。
 そもそもの再婚禁止期間とは、母・父・子の法的地位を明らかにするために民法が定めた処ですが、それよりも、生まれてくる子の権利を守るという意味で、重要な条文であることは言うまでもありません。
 新しい家族との新しい生活が滞りなくスタートすることを願ってやみません。

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