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離婚裁判とは?流れやメリットデメリットを解説!

更新日:2019年08月13日
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離婚裁判とは?

 離婚をする際には話し合いを行うのが一般的です。
 夫婦二人で話し合って離婚するのが「協議離婚」、協議離婚が整わなかった場合に家庭裁判所にて行う話し合いが「離婚調停」、離婚調停も整わなかった場合に行われるのが「離婚裁判」です。

 離婚をする夫婦の約9割は協議離婚をするそうです。
 話し合いに合意しており離婚届を提出すれば離婚が成立するので、離婚までの期間は最も短く費用もかかりません。
 
 離婚調停は家庭裁判所で調停員などの第三者を交えて行う話し合いです。
 調停の申し立てをしてから実際の話し合いまで数か月を要します。また、話し合いも数回行われますので調停が成立するまでおおよそ半年ほどかかるのが一般的です。

 「調停前置主義」といって、調停を行わなければ裁判をすることができません。
 そのため離婚調停をしたうえで話し合いが整わなかった場合に裁判に移行することになります。裁判に移行したら最終的には審判によって離婚が成立することになります。

 さて、では次から離婚裁判について詳しくみていきましょう。

離婚裁判の流れ

 離婚調停が不成立になったら、まず離婚裁判の訴えを提起します。

 ①離婚裁判の訴えの提起
  訴える先は離婚訴訟の当事者である夫婦の一方の住所地を受け持つ家庭裁判所です。(調停を別の家庭裁判所で行った場合は、その家庭裁判所で訴訟を取り扱う場合があります。)
  必要書類は
・離婚裁判の訴状(2部)
・夫婦の戸籍謄本とそのコピー
・離婚調停不成立調書
・その他(年金分割を行う場合は「年金分割のための情報通知書」、また源泉徴収票や預金通帳のコピーなどの証拠品)
などです。各家庭裁判所によって必要書類は異なりますのであらかじめ確認をしておきましょう。

 ②第一回口頭弁論の期日の指定
  訴えが受理されたら裁判所から第一回口頭弁論の期日が指定され、自分(原告)と配偶者(被告)宛に呼出状が郵送されてきます。
  この時被告側には訴状のコピーが送られます。その訴状の主張に対しての反論として「答弁書」を家庭裁判所に送付するのが一般的です(答弁書の送付を行わなかったうえ、口頭弁論に参加しなければ訴状の主張を認めたことになります)。
  答弁書が家庭裁判所に送られた後、その答弁書のコピーが原告側に送られてきます。
  この訴状や答弁書をもとに口頭弁論を進めることになります。

 ③第一回口頭弁論
  裁判所から指定された期日に行われます。
  ここで言い分の主張や証拠の提出を行います。

口頭弁論の流れ

 口頭弁論は次のような流れで行われます。

 ① 誓約書に署名捺印をする
      ⇓
 ② 訴状と答弁書を読み上げ、問題を整理する
      ⇓
 ③ 原告が証拠を提出する
      ⇓
 ④ 被告が原告に対する証拠を提出する
      ⇓
 ⑤ ③と④を繰り返す
      ⇓
 ⑥ 原告の訴えの内容が確かであるかどうかを裁判官が認定する

 大体はこのような流れとなっています。
 第一回口頭弁論で判決が出なければ、第二回、第三回…と回数が重ねられます。
 口頭弁論の間隔は約1ヶ月毎で、早い人であれば約半年で判決が出ますので6回ほど口頭弁論を行うことになるのではないでしょうか。
 長ければ2~3年かかります。
 裁判所が公表した平均期間は11.6ヶ月です。

離婚裁判をするメリット

 ①強制的に離婚をすることができる
  協議離婚や調停離婚は話し合いによる離婚であるため、配偶者が離婚することを拒否している間は離婚することができません。
  これらに対して離婚裁判を行った場合は裁判官が判断すれば離婚が成立します。
  そのため調停前置主義があるので必ず調停をしなければならないとしても、いずれ裁判をすれば確実に離婚をすることができるという人は、早々に離婚裁判をするように準備を進めることもあります。
  
  まず離婚裁判を起こす前提としては「離婚事由があること」です。
  離婚事由は民法第770条に定められた次の5つのケースとなります。
・配偶者に不貞な行為があったとき。(不倫・浮気など)
・配偶者から悪意で遺棄されたとき。(生活費を渡さないなど)
・配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
・配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
・その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。(DVなど)
  この事由に当てはまれば離婚裁判を起こすことができます。

  そしてそのうえで口頭弁論においてなされた主張が正当なものかどうか、証拠が確かなものか、裁判官が離婚についてどのようにみているかなど様々な内容を考慮したうえで公平に判決が下されます。協議離婚や調停離婚は主張や証拠だけでなく話し合いによるものなので心情的な部分が要素に含まれるため判断方法が大きく異なると言えます。

  離婚事由に当てはまり、主張や証拠が認められる可能性が高い場合は離婚裁判を起こすと早めに離婚をすることができる可能性があるので大きなメリットとなるでしょう。

 ②判決には強い強制力がある
  裁判の判決の強制力は強力です。
  判決の内容を守らなかった場合は法的措置を取ることができます。
  特に日本では養育費の支払いをしない人の割合が高く、きちんと養育費をもらい続けている人は全体の約2割しかいないそうです。
  離婚裁判で養育費の支払いについてきちんと定められている場合に養育費の支払いが滞った場合は強制的に給与の差し押さえなどをすることができますし、心理的にも支払わないことが不安になりますので、配偶者がいずれ養育費の支払いをしなくなる可能性がある方は裁判で判決を得ておけば安心だと言えます。
 

離婚裁判をするデメリット

 ①多くの時間と多額の費用がかかる
  調停を経てからの裁判になりますので、まず裁判に至るまでにかなりの時間を要します。大体3回程の調停をすることになるかと思いますが、間隔は2ヶ月おき位になりますので調停だけで半年程度かかる計算になります。
  そこから裁判が終了するまで早くて半年ですので、最短でも離婚の判決が出るまで1年はかかると思われます。
  
  また、裁判の費用は一回2万円程度です。それが複数回にわたれば数十万円になる可能性がありますし、裁判をする場合ほとんどは弁護士に依頼をするはずです。
  そうすると弁護士費用もかかります。
  弁護士費用には相談料や着手金、成功報酬、日当などがあります。
  簡単に相場を説明すると、相談料は1時間当たり5,000円~で、初回の相談料は無料にしている事務所もあります。
  着手金は裁判の成功不成功に関わらず支払うもので、相場は20~40万円程度です。
  成功報酬は弁護士がどのような料金設定にしているのかによって大きく異なりますが、相場としては40~60万円程度です。

 ②裁判は公開される
  日本国憲法第82条によって、裁判は公開法廷で行うこととされています(原則)。
  これは非公開にすることによって法定で何が行われているかわからない状態を防ぐという意味があります(例えば拷問されるなど)。
  そのため、誰でも法定を傍聴することができてしまいます。つまりプライバシーの保護をすることはできないということになりますので知りたがりの知り合いにも内容を知られてしまう可能性があるというわけです。

 ③思うような判決が下らなかった場合でも従わなければならない
  下された判決に対して控訴しなかった場合、その判決には必ず従わなければなりません。
  相手に判決の内容を絶対に守らせることができるのと同時に自分も判決の内容を守らなければならないのです。そのため思うような内容ではなかった場合もその判決には従う必要があります。
  裁判の判決はそれほどに非常に重みをもったものなのです。
  

まとめ

 離婚調停を行ってもなお話がつかなかった場合は離婚裁判を提起することになります。
 離婚裁判は何度も口頭弁論を繰り返すことによって最終的に判決を下されます。
 判決が出るまでの期間は早くても半年で、平均は11.6ヶ月ほどかかるそうです。
 下された判決の効果は強力で、必ず従わなければなりません。相手が従わなかった場合は法的措置を取ることができます。逆もしかりですので、自分も必ず従わなければなりません。

 裁判は家庭裁判所という法律の場で行われますので、法律の知識が無いまま法廷に立つことは避けたほうが良いと考えられます。
 費用はかかってしまいますが、弁護士など法律の専門家に依頼をしましょう。
 弁護士などに依頼する際は、離婚問題に強い弁護士を探しましょう。
 まずは一度弁護士に相談してみることをおすすめいたします。

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