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配偶者の浮気に対する慰謝料請求は時効にご注意!

更新日:2019年10月29日
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愛する配偶者が浮気をしていた。
 とても許すことができないので慰謝料を請求したい!
 
 さて、この慰謝料の請求ですが時効があることをご存知でしょうか?
 時効とはどのような制度なのか、浮気の慰謝料にはできる場合とできない場合があるのですがその違いは何なのか、慰謝料の請求はどういった流れで行えばいいのか…など、慰謝料請求と時効についてチェックしていきましょう!

慰謝料請求の時効とは?

 まず、慰謝料とは精神的被害に対する損害賠償のことです。
 配偶者の浮気の場合は「浮気という精神的被害に対する損害賠償=慰謝料」ということになります。

そして時効とは、ある事実が一定期間経過したことによって権利を取得したり失ったりする法律効果を認める制度のことを言います。
 時効により権利を取得することを「取得時効」、失うことを「消滅時効」と言います。

 慰謝料請求の時効は消滅時効に当たり、民法第724条によって次のように定められています。

不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないときは、時効によって消滅する。不法行為の時から二十年を経過したときも、同様とする。

つまり
 ①自分が配偶者に浮気があった事とその浮気相手を知った時から3年(消滅時効)
 ②配偶者と浮気相手が交際を始めたときから20年(排斥期間(※))
のいずれか短い方を経過してしまった後は慰謝料の請求はできないということになります。
例えば2000年1月に配偶者が浮気相手と交際を始めた場合、排斥期間は2020年1月ということになりますが、2015年1月に配偶者の浮気とその相手を知ってしまった場合は2018年1月が消滅時効になりますので、排斥期間よりも早く時効を迎えることになります。

なぜ消滅時効に当たるのかというと、慰謝料請求をする権利を持っているにも関わらず長期間権利を行使しないことは債権者側に責任があるとされるからです。
長期間請求されなかった場合「もう請求されることは無いだろう」という債務者側の期待を保護という意味合いもあります。

浮気をされて苦痛を背負わされたのはこちら側なのに…!
という気持ちもあるかもしれませんが、慰謝料請求の権利があるうちに早めに請求することが大切だということですね。
 
 ※排斥期間…一定期間権利を行使しないことにより,その権利を失う期間のこと。

浮気の慰謝料請求はできない場合がある

 配偶者が浮気をしていたとしても必ずしも慰謝料請求ができるとは限りません。

 主なケースとしては
  ・浮気相手が配偶者のことを既婚者だと知らなかった場合
  ・浮気相手が合意をしていなかった場合
  ・夫婦関係が破たんしていた場合
  ・浮気の証拠が無い場合
 といった内容が挙げられます。

 ●浮気相手が配偶者のことを既婚者だと知らなかった場合
  例えば出会い系サイトで知り合った女性と夫が浮気をしていたとします。
  この場合に夫が女性に対して「独身です」と言っており、結婚指輪を外してさも独身同士の恋人として会っていたとしたら、相手女性に非が無く、むしろ被害者とも言えます。
  このような場合は慰謝料請求をすることはできません。

  同じく「独身です」と言っていたとしても、例えば
   ・出会い系で知り合ったが左手に指輪をしていたので“既婚者かもしれないという疑問があった”
・社内で浮気をしていた場合は夫のことを既婚者だと“知ることができた”
などという場合は浮気相手に“落ち度がある”いうことになりますので慰謝料を請求することができます。

 ●浮気相手が合意をしていなかった場合
  法律上浮気と認められるには“肉体関係があったこと”がポイントになるのですが、その肉体関係が強姦だった場合、相手は被害者ですので慰謝料の請求をすることはできません。(配偶者に対する慰謝料請求はできます。)

 ●夫婦関係が破たんしていた場合
  別居期間が長期(5年以上が目安とされています)にわたっているような、夫婦関係が破たんしていると考えられる場合も慰謝料請求ができない可能性があります
  他にも配偶者に対してDV・モラハラをしていた場合なども夫婦関係が破たんしているとされて慰謝料請求ができない可能性があります。

 ●浮気の証拠が無い場合
  確実に配偶者が浮気をしていたとしても、それを証明できる証拠が無ければ慰謝料の請求をすることはできません。
  そしてこの証拠は“肉体関係があったこと”がわかるものでなければならないのです。そのためよくあるLINEなどのツールで「愛してるよ」などのやり取りがあったとしても、それだけでは浮気の証拠とは認められないのです(言葉遊びだと取られてしまうからです)。
 
  確実な証拠となるのはラブホテルや浮気相手の家に出入りしている写真(時間がわかるもの)や肉体関係があった事がわかる写真や動画などです。

 以上のようなケースでは慰謝料請求をすることは難しいと考えられます。

慰謝料請求のやり方

 いきなり裁判を起こすという人は稀なのではないでしょうか。
 まずは話し合いをすることが多いと考えられます。

 配偶者と自分は同一生計=同じ財布だと考えられるため、配偶者に慰謝料請求をしてもあまり意味が無いことから慰謝料請求の多くは配偶者ではなく浮気相手に対して行われると思われます。
 そのため話し合いは浮気相手と行うことになると考えられますが、自分としては浮気相手なんかと会いたくない、浮気相手側も会うことを拒否してくる…といったケースは多くあります。

 話し合いの席が設けられない場合は内容証明郵便を送りましょう。
 内容証明郵便とはいつ・誰が・誰に出したものか、どのような内容だったかということを郵便局が証明してくれる郵便の方法のことを言います。
 これなら浮気相手が受け取ったことも確実にわかりますし、浮気相手が話し合いに応じず調停に進んだ場合の証拠にもなります。
 自分で作成する場合は強迫のような文章にならないようにすることが大切です。
 効果的に浮気相手に慰謝料を請求したい場合は弁護士などに依頼することがおすすめです。慰謝料請求の内容がきちんとしたものになるだけでなく、弁護士の名前が入っているだけで心理的にもかなり効果的だからです。

 浮気相手が話し合いの席につかない場合、内容証明郵便の内容に応じない場合、話し合っても慰謝料額で折り合いがつかない場合など、個人での話し合いが終わらない場合は裁判所で調停を行います。
 調停を行うにはまず申し立てをします。
 申し立てが受理されたら裁判所から調停期日が指定され、当事者が呼び出されます。
 調停期日に当事者が裁判所に集まり、第三者である調停委員に話をすることになります。調停の場合も個人で行うことは可能ですが、内容証明郵便同様に弁護士がついているほうが効果があります。心理的なものもありますが、そもそも裁判所は法律の場になりますので、法律の専門家がいるほうがより確実です。
 調停委員によるアドバイスや調停案によっても話し合いがつかなければ裁判となります。
 裁判によって和解もしくは判決を下されることによって決着します。
 裁判になっても個人で頑張る方もいらっしゃいますが、裁判になれば弁護士がいるほうが楽で確実に進めることができますし、もし相手方が弁護士を付けた場合は同じ知識がある者でないと争うことは難しいと考えられますので、その場合も弁護士を付けることをおすすめします。

浮気された場合の慰謝料の相場は?

 慰謝料の金額は状況によって大きく変わります。
 浮気をされていた期間や頻度、年齢、子供の有無など様々な状況が考慮されて慰謝料額が決定するからです。
 そのため慰謝料額の相場は50万円~300万円で収まるとされていますがこのように大きな開きがあるのです。

 例えば婚姻期間が短い場合や浮気をされていた期間が短い場合、離婚まではしない場合などは100万円程度の慰謝料となりますし、仲が良かった夫婦が浮気によって離婚をするまでに発展したような場合や長期間にわたり浮気を繰り返していたような場合など精神的苦痛が大きくなった場合は200万円程度になります。
 浮気相手との間に子供ができたというような悪質な場合はさらに高額になる可能性があります。

浮気の慰謝料を請求したいときは弁護士に依頼

 浮気の慰謝料を請求するためには、愛する配偶者と関係を持った浮気相手と関わらなければなりません。
 そのため感情的になり落ち着いて慰謝料請求ができないことも多くあります。
 また、慰謝料について知っていることが少なければもらえるべき金額がもらえないまま請求してしまうということも考えられます。

 冷静に、確実に慰謝料を請求するためには、プロである弁護士に依頼をすることがおすすめです。
 初回無料で相談を受け付けている事務所も多くありますので、まずは一度気軽に弁護士に相談してみてはいかがでしょうか?

まとめ

 浮気慰謝料の請求には時効があります。
 20年という排斥期間がありますが、3年の消滅時効がありますので浮気を知ってしまったら早急に慰謝料請求の手続きをしましょう。
 慰謝料請求にはできないケースがあります。自分がそれに当てはまっているかどうか確認しておきましょう。
 慰謝料請求の進め方としては話し合いもしくは内容証明郵便の送付→調停→裁判となります。早い段階で弁護士に依頼しておくと内容が確実で、心理的にも効果的です。
 慰謝料額は内容によって異なりますが、相場は50万円~300万円の間です。

 まずは一度弁護士に相談することをおすすめいたします。

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離婚慰謝料弁護士ガイド 編集者

離婚問題に関する記事を専門家と連携しながら執筆中 離婚問題でお悩みの方は是非参考にしてみてください。 また、お一人で悩まれているなら一度弁護士へのご相談を強くおすすめ致します。 今後も離婚問題に関する情報を多数発信して参ります。

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