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5分でわかる:『夫婦としての義務』のアイキャッチ

5分でわかる:『夫婦としての義務』

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 いざ離婚となった時…相手方から、「あなたは『夫婦としての義務』を果たしていなかった!」と詰め寄られる可能性があることをご存知でしょうか。そう、夫婦には、『夫婦としての義務』というものが存在するのです。

 そして、その義務を遂行していなかったとすると、離婚時に大きく不利になる危険性があります。そこで今回は、婚姻生活を楽しむ方にも、離婚しようと新たな決心をした方にも役立つ、『夫婦としての義務』を5分でお伝えいたします。

夫婦同氏原則

 民法750条によると、夫婦は同じ名字を使わなければなりません。これは誰もがご存知のことと思われます。

同居・協力・扶助の義務

 では、婚姻によって夫婦双方に課せられる3つの義務をチェックしましょう。「それって義務なの?」と驚かれる方もいるかもしれません。

同居義務

夫婦間の本質的義務として、夫婦は同居しなければなりません。一方的に同居義務を違反しても、強制的に履行されることは実際には現実味がありませんが、いずれ離婚することになった場合、相手に対する離婚原因(義務違反)となり、慰謝料を請求することも可能になります。

協力義務

共同生活を営むために、夫婦は協力しなければなりません。協力義務も同居義務と同じように、強制履行は出来ませんが離婚原因となり得ます。ですが、同居義務と違うのが、周りからみた時、それが明らかではないことです。つまり、離婚の際、義務違反を立証するのが難しい、ということです。

扶助義務

扶助義務は、相互の経済的な協力・援助を指します。生活保持義務(自己の生活と同じように相手方の生活を負う)が発生し、扶助義務だけは履行の強制が可能です。

証拠写真

貞操義務

 驚かれる方も多いかと思いますが、実は「貞操義務」に関する法律上の明文規定は存在しません。しかし義務は確実にあります。
ここでポイントとなるのは、判例によると、婚姻関係が既に破綻していた場合(10年以上別居していた等)、同居義務を怠っているわけですので、法的保護には値しない、と見なされ、慰謝料を請求することは出来ないということです。

夫婦間の契約取消権

 第三者の権利を害すことがなければ、夫婦間でした契約は、婚姻中一方から取り消すことができます。
但し、問題は「婚姻中」という条文です。こちらも判例は、「婚姻中」とは、形式的にはもちろん、実質的にも婚姻が継続している状態、を指すとしています。つまり、夫婦関係が破綻した状況下で「○○の契約を取り消す」と一方が主張しても、それは婚姻中とは呼べないので、取消権を使うことは出来ません。

終わりに

 別居が長いと婚姻は破綻していると扱われる点や生活の上での義務など、意外な点もあったのではないでしょうか。
 幸せな婚姻生活を送るがための義務ですが、それと同時に離婚事由になり得る恐ろしい"夫婦としての義務"。協議離婚ではこちらを利用してみるのも有効な論拠です。

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編集部

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