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“別居したいけど分からない”:まるっと全部『引越』解説!のアイキャッチ

“別居したいけど分からない”:まるっと全部『引越』解説!

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離婚の方法をインターネットで調べていると、まず出てくるのが「すぐに別居しなさい」といった忠言。そう簡単には言うけれど、実際の引越となると、①何を持っていくか、②資金はどうしたらいいか、③住民票は移すべきか、④いつ決行するか……等、疑問だらけではありませんか?
 そこで今回は、離婚を視野に入れたそもそもの“引越の仕方”に関してご説明をさせていただきます。

①何を持って行く?

 まず何を持って行くかという時、相手方に相談せずに勝手に欲しいものを選りすぐって持って行ってはいけません。

共有財産と特有財産

 選んではいけない理由としては、別居であろうと(離婚であろうと)、家庭内にあるものの多くが、共有財産だからです。共有財産とは、婚姻中に夫婦が協力したからこそ手に入れることが出来たもの全てを指します。家具・家電から始まり、不動産、果ては給与まで、共有財産と見なされます。
 しかし、例えば婚姻前から貯めていた個人的な預金などは、共有財産とは異なり、特有財産と呼ばれます。特有財産となれば、持ち出すことは一向に構いません。
 

共有財産の扱い

 共有財産は、結果的に離婚に至った際、財産分与の対象となります。ここでポイントとなるのが、金銭ならば分け合うことは当然に出来ますが、上述の家具・家電等は物理的に半分にすることは出来ない点です。
 別居に踏み切る前に、何が共有財産に当たるのかをきちんと峻別し、そのモノを持ち出すことなく、来る離婚の際に、権利を主張出来る程度に把握しておくのがよいでしょう。

②資金はどうする?

 引越費用については、相手方に請求することは出来ません。しかし代わりに、離婚前の別居であれば“婚姻費用”というものが請求できます。

離婚の方法をインターネットで調べていると、まず出てくるのが「すぐに別居しなさい」といった忠言。そう簡単には言うけれど、実際の引越となると、①何を持っていくか、②資金はどうしたらいいか、③住民票は移すべきか、④いつ決行するか……等、疑問だらけではありませんか?
 そこで今回は、離婚を視野に入れたそもそもの“引越の仕方”に関してご説明をさせていただきます。

①何を持って行く?

 まず何を持って行くかという時、相手方に相談せずに勝手に欲しいものを選りすぐって持って行ってはいけません。

共有財産と特有財産

 選んではいけない理由としては、別居であろうと(離婚であろうと)、家庭内にあるものの多くが、共有財産だからです。共有財産とは、婚姻中に夫婦が協力したからこそ手に入れることが出来たもの全てを指します。家具・家電から始まり、不動産、果ては給与まで、共有財産と見なされます。
 しかし、例えば婚姻前から貯めていた個人的な預金などは、共有財産とは異なり、特有財産と呼ばれます。特有財産となれば、持ち出すことは一向に構いません。
 

共有財産の扱い

 共有財産は、結果的に離婚に至った際、財産分与の対象となります。ここでポイントとなるのが、金銭ならば分け合うことは当然に出来ますが、上述の家具・家電等は物理的に半分にすることは出来ない点です。
 別居に踏み切る前に、何が共有財産に当たるのかをきちんと峻別し、そのモノを持ち出すことなく、来る離婚の際に、権利を主張出来る程度に把握しておくのがよいでしょう。

②資金はどうする?

 引越費用については、相手方に請求することは出来ません。しかし代わりに、離婚前の別居であれば“婚姻費用”というものが請求できます。

“婚姻費用”

 婚姻費用とは、「夫婦と未成熟の子」という家族が、収入や財産、社会的地位に応じて、通常の社会生活を維持するために必要な生活費のことです。
 具体的には、居住費や生活費、(子どもの生活費や学費)といった費用を指します。
 民法では夫婦は同居・協力・扶助する義務が定められています。この義務は、(同居義務は果たさなくなることになりますが)別居していても、法律上の夫婦である限り、消失することはありません。
 そのため妻は、夫に対し「婚姻費用分担請求」をすることが出来ます。

婚姻費用は生活費

 以上の通り、別居中であっても、生活費の援助を受けることは出来ます。しかし、この中には引越代やマンションの契約金等は含まれず、相手方に支払わせることは出来ません。
 相手方に交渉してもあまり意味をなさないため、請求しない方が多いようです。

パソコンと向き合う男性

住民票は移すべき?

 例えば夫婦が単身赴任等で別居する場合、基本的に住民票は移しません。しかし、離婚を前提にした別居の場合ではどうなるでしょうか。離婚には歳月も要しますし、生活の拠点自体を移すことも多いので、悩むところではあると思います。

住民票を移すメリット

 別居中でも、協議離婚、調停離婚、裁判離婚……と時間がかかり、なかなか離婚出来ないというケースは少なくありません。特に妻側は、離婚が成立すると優遇される行政の恩恵が受けられず、苦しむことになります。
 但し、そのような場合でも、別個に際して住民票を異動しておけば、既に離婚が成立しているのと同様の扱いをしてもらえることがあります。

○公営住宅の申し込みが出来る可能性が出て来る:婚姻中であっても、別居して一定期間が経過していれば、公営住宅の申し込みが出来る自治体もあります。

○児童手当の受給者変更が出来る:中学生以下の子どもがいる家庭に支給される公的な手当である児童手当ですが、住民票を異動すれば、児童手当の受給者を妻に変更し、妻の口座に振り込んでもらうことも可能になります。

○保育料が下がる可能性もある:多くの自治体では、離婚を前提とした別居であれ、夫婦双方の所得の合計により保育料を算定する扱いになっています。ですがこの場合も、別居が一定期間以上に及んでいる、離婚調停中である、等の条件を満たせば、同居している親(ここでは妻)の収入のみを基準に保育料の算定をしてもらえる自治体もあります。

住民票を移すデメリット

 別居期間中に住民票を異動することにより、デメリットが生じることもあります。

○子どもを転校させたくない場合:親が今いる学校に送り迎えをしてでも転校させたくないと考えていても、公立の小中学校では学区が決まっているため、校区外へ住民票を移すと、転校せざるを得なくなります。

○国民健康保険に加入している場合:夫婦とも国民健康保険に加入している場合には、住民票を移すかどうかで状況が変わります。
 それは、国民健康保険には扶養という概念がなく、世帯単位で加入することになります。
 妻が別居して住民票を移すと、世帯が分かれます。すると妻は、別居先で新たに国民健康保険に加入しなければなりません。

○住宅ローンの名義人が出ていく場合:住宅ローン返済中は、原則として名義人は住所変更が出来ません。住所を勝手に変更すると、金融機関との契約違反ということになります。また、住民票を移すと、住宅ローン控除もそれ以降受けられなくなります。

電車と二人の人間

いつ決行する?

 別居をしようと思った時、早すぎは気まずくなりますので、荷造りは1ヶ月前がいいでしょう。

荷物の仕分けのタイミング

 仕分けのタイミングは、部屋探しや引越業者の手配等を考慮すると、遅くとも1ヶ月前には終了させておきたいところです。
仕分けをスムーズに行うコツは、きちんと話し合うことです。もし気まずいのであれば、共通の知人や友人の力を借りることも1つです。

何を持って行く?置いて行く?

共有していた家財道具等は、引越の前に、誰の所有物なのかを決めなくてはなりません。この点については、相手方と相談せざるを得ません。離婚してから後々、相手方と何らかの所有権を巡ってトラブルになるのが怖ければ、司法書士や弁護士に相談するとよいでしょう。

こっそりと別居する

 別居による引越では、「こっそりと別居したい」「引越先を知られたくない」というケースもあります。
 もし相手方が不在の時間帯(○時~○時までは仕事先にいる)が分かっていれば、引越の日時を細かく指定して手配することが出来ます。
 また、引越先を相手方に知られたくない場合(特にDV・モラハラでは絶対)、引越業者の専用プランを利用するのも1つの方法です。
というのは、引越業者によっては、近所に引越であることを悟られないように社名のない車輌を用意したり、私服を着用してスタッフが作業する等、細かな配慮のあるプランがあるのです。ぜひ活用してみてください。

終わりに

 雲をつかむような「すぐに別居しなさい」という呪文に対する、明確な対処法をご説明出来ましたでしょうか。
 別居は、相手方が離婚を受け入れてくれず、5つの離婚事由(不貞行為・悪意の遺棄・失踪・精神病・その他重大な事由)がない場合において、離婚へと進ませる大きな一歩です。
別居から離婚までは平均5年……。それを、人生で本当に幸せになる選択を決めるための期間として考えれば、短いくらいです。
なぜ離婚をしたいのか、については、これまで何度もそういった案件に携わってきた弁護士に相談すれば、プロの意見を仰ぐことが出来ます。ハード面もソフト面も、少し教えていただけくだけで、見える景色は確実に変わってきます。

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編集部

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