5分でわかる：離婚とクレジットカード

　突然ですが、クレジットカードをお持ちですか？この問には、圧倒的にイエスという方が多いと思います。 JCBによる2016年度版の調査によると、クレジットカードの保有率は84％とされています。
　では、そのカードは誰の名義のものでしょうか。本記事では、離婚後のクレジットカードに関する手続をフォーカスしていきたいと思います。

離婚によるクレジットカードの処分

　離婚により身分関係は解消されるため、クレジットカードに関しても名義変更が必要になります。
　クレジットカードの名義変更が必要になるのは、離婚前の、妻である時に自分の名前で作っていた場合です。

名義変更

　クレジットカードの名義変更とは、単に離婚による氏の変更という意味だけではなく、クレジットカード加入者の属性の変更という意味の名義 変更です。
　つまり、離婚しても氏を変えない場合であっても、クレジットカードにとってはカードの属性が変わってしまうので、名義変更が必要なのです。

家族カードはどうなる？

　クレジットカードの家族カードとは、クレジットカード会員(本会員)が自分のクレジットカードの子カードとして家族のために発行するクレジットカードを指します。

離婚後の家族カードの所在

　例えば、離婚後も妻がお金に困らないように……と、家族カードを使わせたい等という(殊勝な)場合、それは可能なのでしょうか。
　まず、クレジットカード会社は、申告をしない限り、夫婦が離婚したという事実を知ることは出来ません。そのため、実質的には利用可能です。
　もちろんクレジットカードの規約上は認められていませんが、元配偶者との関係が円満であり、本会員が黙認して家族カードを使用を継続させているような場合、支払いさえあれば大目に見てくれるクレジットカード会社の方が 多いようです。

離婚したのに家族カードを返してくれない

　ケンカ別れした場合等、離婚した相手方が家族カードを返してくれない、という円満でない離婚が多いのも事実です。腹いせに多額の請求が来たらたまりません。
　しかしこれはクレジットカード会社に解約させてしまえば問題ありません。
　スムーズな離婚でなかった場合は、早めにクレジットカード会社に連絡をすることをおすすめします。

クレジットカードの必要手続

　専業主婦の方が離婚をしてしまった場合には、下記の変更手続きを行う必要があります。

・名前：離婚により旧姓に変わる場合
・自宅住所：別居等、現在の居住所を引越す場合
・勤め先 ・勤務地：新しく働くことになった場合
・支払口座：名字が変わると、変更後の名義での銀行口座登録が必要
・電話番号：自宅の電話番号が変わる時のみ(携帯電話のみの登録であればそのまま)

　変更届に関しては、コンタクトセンターや会員専用WEBページより簡単に手続が行なえます。ちなみに、離婚だけでなく婚姻した場合にもこの手続は必要です。

離婚手続きに関する困りごとは弁護士へ相談を

離婚して名義や住所等に変更がある場合には、迅速にクレジットカード会社に連絡、手続きをしなければなりません。専業主婦として通過したクレジットカードは、変更後再審査となる可能性もあり、クレジットカードを持ち続けることが出来なくなります。

離婚後にクレジットカードを新しく作るためには厳しい審査が待ち受けていますが、だからといってクレジットカード会社に変更の旨を伝えないということは、より心証が悪くなるのは言うまでもありません。

離婚に関する手続きは、さまざまな法的要素を伴うもの。

そこで頼りになるのが「弁護士」の存在です。

法律のプロである弁護士なら、個々の状況に合わせて相談に乗ってくれるだけでなく、離婚問題で起きやすいトラブルを未然に防いでくれます。

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